<ストラディバリウスは何故お高いのか?!>
世界の旅からシリーズに文化芸術に関連した投稿を目指すtomokaとしては職人技の最高峰、
ヴァイオリンについてざっくりですが歴史と価値について語っちゃいます♬
イタリア職人の中でも一二を争う高価な芸術品であるヴァイオリン!
ストラディバリウスと言えば音楽をしない人でもなんとなくお高い楽器!とご存知だと思います。
そこで今回は何故そんなに高額なのか?をお伝えしたいと思います。
引用:https://pixabay.com/ja/users/maristeneva0-581562/
まずは何故北イタリアのクレモナという町がヴァイオリンの聖地として呼ばれるのか?
イタリア音楽を形に残すために一時的に神の手が舞い降りた街「クレモナ」。とまで言われるのは
名匠アントニオ・ストラディバリが生まれ活躍した地だからです。
今も80以上のヴァイオリン工房があるようです。
引用:https://pixabay.com/ja/users/cocoparisienne-127419/
ヴァイオリン博物館には貴重な楽器の保存やアマティ、ストラディバリ、グァルネリという3家族の歴史=ヴァイオリンの歴史も知ることが出来ます。
2012年にはクレモナのバイオリン制作技術がユネスコの無形文化遺産に指定されています。
引用:https://pixabay.com/ja/users/pinkslinky-4049526/
一番初めにアテネとかから渡ってきたリュートや古楽器を改良してヴァイオリンの原型を完成させたのが
アンドレア・アマティです。簡単に言うとそれまでの弦楽器がcだったのをfの形にした人です。
1565年ごろ制作したといわれる楽器が最初!
アマティの技術は、息子のアントニオとジローラモに受け継がれ、さらにジローラモの息子、ニコロ・アマティによって「クレモナのアマティ一族」の栄華は親子三代、約100年にわたって続きました。
その後、ニコロの弟子の中から名匠アントニオ・ストラディヴァリが誕生したのです。
16歳から93歳で亡くなるまでの約80年間もの長期間にわたり、ヴァイオリンを含む弦楽器を制作し続け、1200ともいわれるヴァイオリンを世に送り出しました。これが世に名高い「ストラディヴァリウス」と呼ばれる名器たちです。
そして兄弟子にガルネリがいたんだけど、有名なのはその孫のガルネリ‣デル・ジェズがストラディバリと並ぶ名匠となり、有名なパガニーニが終生愛用していた名器を作ったそうです。
街中で職人たちも試し弾きしていたのかな?
引用:https://pixabay.com/ja/users/candid_shots-11873433/
この時期のクレモナは、木材やニスの原料などが入手しやすく、音楽活動が国境をまたいで盛んになったこと、平和であったこと、様々な条件が重なって、完成度の高い、現代まで、小改良だけで生き延びることのできる奇跡の楽器「ヴァイオリン」を生み出したのです。
引用:https://pixabay.com/ja/users/peggychoucair-1130890/
ストラディバリ一家は1630年に息子2人と3人で弦楽器工房を作り、その頃の法律で弦楽器にはラテン語で制作者(ストラディバリウス)をラベルで貼る事が決まっていたから何百年経った今でもアントニオ家族が作ったヴァイオリンって判明するんです。
ヴァイオリンのfみたいにくり抜いた穴から読み取れるんですけど、やはり贋作もあるようです。
ですが弾くと音色で違いがバレるみたいなので単なるコレクターは騙されるのかもしれないですね。
引用:https://pixabay.com/ja/users/heungsoon-4523762/
制作したのは1200くらいで現存するのは半分くらいの700丁(挺)
内訳はヴァイオリン600ビオラ8チェロ63マンドリン2って事ですが今もそうなのかなぁ?
なかでも1698年から1725年に製作されたものが優秀で特に1715年ものは最高らしいです。
ワインみたいw
ストラディバリだけは量産する事なく質を重んじたという事がお値段の違いになったんです。
現在では希少になったスプルースという木材で表面を作るんですが、切って30年ぐらい乾燥させたものが1番強くていい音色なのだそう。
そりゃ高いわけですよね。
ニスの違い、材質の違い、はたまた科学的に検証した事もあったのですが決定的にコレが違う!という答えは未だ見つからない芸術品です。
そんな訳で、クレモナのストラディバリウスの工房には沢山の弟子が集まり、
クレモナから沢山のヴァイオリンが生まれたのです。
引用:https://pixabay.com/ja/users/muvuculum-1671945/
余談ですが、
音楽の街でもあり、コロナで疲弊しきった医療従事者や人々を病院の屋上からヴァイオリンの音色を奏でて話題になったのもクレモナの街です。↓コロナウイルスに苦しむ全世界に向けて演奏した動画です。
ロンバルディア建築の傑作と呼ばれるドゥオーモの鐘楼「トラッツォ」から演奏
【横山令奈Vn】~バッハグノー:アヴェ・マリア
(58) Audizione a Cremona – Ave Maria di Charles Gounod | Lena Yokoyama | PRO CREMONA – YouTube
なんとクレモナ在住で大阪出身の横山令奈さんという日本人です!心にしみる音色です♬
引用:https://pixabay.com/ja/users/musik-tonger-8292856/
日本人と言えば名古屋にも鈴木ヴァイオリンという日本で初めてヴァイオリンを作った会社があるんです。
http://www.suzukiviolin.co.jp/about/story1.html
1887年(明治20年)にはじめて見たバイオリンに心惹かれ、自身三味線職人であった腕を活かし自作したことに始まり、1890年に本格的な工場を建設。ついには1900年バイオリン製作の本場ヨーロッパ、パリ万博で鈴木ヴァイオリン制作のバイオリンが銅賞を受賞、国際的な評価を得るという快挙!!
アインシュタインからの賞賛の手紙も残っている、まさに人生をヴァイオリンに賭けた職人が名古屋にいたんです!ヨーロッパに向かいそこで出会った楽器を日本でも作りたくて試行錯誤の上誕生した第一号は今も鈴木ヴァイオリンの元に残っています。(実は私見せてもらったことあるんです♬)
中川区の本社には鈴木政吉さんの銅像が正面に建ってます。
鈴木ヴァイオリンはストラディバリウスとは違い、子供達が音楽に親しめるようにと
初心者でも手の届く製作を始め、世界シェア30%。
今もヤマハより歴史のあるスズキメソードという音楽教育機関を作り、音楽教育に貢献し続けています。
世界中で活躍の葉加瀬太郎、久石譲、ヨーヨーマ、他沢山のアーティストが幼少期にスズキメソードで学んでいるんです。
同じく弓の杉藤楽弓社も政吉さんと一緒に開発した歴史がある、世界的に活躍中のヴァイオリニストが指名する弓専門の会社です。
http://www.sugito-bow.co.jp/the120.html
さすがモノづくり愛知ですよね!
もちろんストラディバリウスやガルネリなどの名器で聴く音色は格別で、心打つ感動がありますし、演奏家も一度は弾きたいと思うんでしょうけど、何億という値段では無くても、音楽は人の気持ちを癒すものだと思います。
ヴァイオリンが誕生した歴史を感じながらクレモナでヴァイオリンを聴いてみたいですがw
私は名古屋にある弦楽演奏に特化した宗次ホールでカルテットを聴くのが好きです。
暮らしの中にクラシックとしてお手軽に多数のコンサートを開催しています。
引用:https://pixabay.com/ja/users/pexels-2286921/
また、Amazon musicでたまにはclassicを聴いてみませんか?
クレモナの職人芸術を感じられるかもです。
この記事を書いた人
tomoka
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